秋の読書に叙述を絡めたホラー小説 「殺戮にいたる病」我孫子 武丸(あびこ たけまる)

タイトルから見てホラーぽさが
ありますよね。

 

秋の夜長には丁度いい
内容とページ数だと
思います。

 

いかれた愛の形を求め続ける
サイコキラーのお話ですが
うま~く叙述を絡めてあるので
最後に「あっ・・え??」となる
感じの小説でした。

 

当ブログでもサイコキラーを扱った小説を
何冊か紹介しています。

 

良かったら一度
覗いてみてください。
一言感想
最後まで目が離せない!!
顔の見えないサイコキラーに
読んでいるこっちもなんだか
不安になる1冊。

本と作家の情報etc・・

 

作家 我孫子 武丸(あびこ たけまる)

 

この「我孫子 」最初、読めません
でしたね・・・

なんとこのペンネーム

 

    「我孫子武丸」

 

作家 島田荘司先生の
命名だそうです。

 

本名 鈴木 哲 

(すずき あきら)

 

    1962年生まれ
    兵庫県出身

 

デビューは1989年『8の殺人』で
小説家デビュー。

 

速水三兄妹・人形シリーズなどの
コミカルタッチや女性視点の作品から、
腐蝕シリーズ・『殺戮にいたる病』などの
重いタッチの作品まで、
幅広く手がける。

 

 

また、漫画作品『半熟探偵団
(絵:河内実加)の原作も手がける。

 

1994年に発売された
サウンドノベルゲームソフト、
かまいたちの夜』のシナリオを担当し、
ゲーム業界において高い名声を得る。

本作はいくつかの選択肢があるものの、
基本的に小説を読み進めるだけの
ゲームであるが、内容はこれまでにない
本格ミステリーであり、
プレイヤーに推理させ文字入力により
回答させることが受け、大ヒットとなった。

 

ゲームに詳しい我孫子は、
ゲームシステム面でのアドバイスを
行なっている。

 

『引用:Wikipedia




    タイトル 「殺戮にいたる病」
    1996年 11月14日発売
    ページ数 約316p




殺戮にいたる病
総合評価
レビュー件数 284件




「殺戮にいたる病」~あらすじ

 

 

3月30日蒲生稔は
6件の殺人と1件の殺人未遂により
現行犯逮捕された。

 

猟奇的犯行から精神鑑定をされたが
5人の精神科医のうち4人が
「責任能力あり」と診断され
うち1人家族側から依頼された
医師は「性的コンプレックがみられ
治療の必要あり」と
診断された。

 

 

これを聞いた蒲生稔は
「私の事を何も
わかっていない全員バカな医者だ」と言い
笑い続けた・・・・

 

判決では死刑が下ったが
未だ執行命令はおりていない・・・

 

 

    蒲生稔
    歪んだ愛と性癖
    彼が犯した罪

彼が求めた永遠の 
「愛」のかたちとは ・・・・

 

2月雅子が自分の息子が
犯罪者なのではと・・・・

 

その疑惑は確信へと変わりつつあった。

 

息子の部屋から血の付いたビニール袋を
見つけ夜中に出かけよそよそしく
私の眼を見ようともしない。

 

うちの子がおかしい・・・

 

そう思ったその日テレビで
連続殺人猟奇事件のニュースが
流れた・・・・

 

そんな疑惑の目を向けられた息子は
一人、人には言えない
「なにか」と葛藤し続けていた。

 

元刑事樋口は妻の介護に付き添っていた
看護婦島木繁子が連続猟奇殺人事件の
被害者と知る。

 

恩人である島木繁子の無念を晴らすため
樋口は妹島木かおると共に犯人を
追うのだった。

 

 

しかし、懸命な捜査も虚しく
繰り返される殺戮、死後
乳房と性器を切り取らた無残な死体・・・

 

果たしてどこでこのイカれた犯人を 
捕らえることができるのか。

 

サイコキラー蒲生稔の正体とは? 
彼の歪んだ愛、 
その正体と根源はなんなのか・・・

「殺戮にいたる病」~感想

 

最初に犯人の名と家族を明かす
始まりに違和感を感じる展開。

 

すでに作家が仕掛けた罠にはまった感じでした。

 

    蒲生稔
    母親蒲生雅子

そして元刑事、樋口この3人の視点で
物語が進むが見えないもう一人が
いる感触。

 

事件が起きる、息子が犯人か?

 

いや、物語が進めば進むほど
犯人は息子なのか?
どこかズレを感じて
しまい物語の中で迷子になる感触が
良かったです。

 

 

そんな感触がゾクゾク感が
心地いい本作でした。

 

斜述を取り込み、
読み手を思い込みさせる
ストーリー展開。

 

斜述と 分かっているけど
最後はしてやられました・・・・

 

 

ダラダラした展開はなく
約316ページと少ないページ数で
無駄なくきちっと終わった
面白い1冊でした。




こんな本も読んでます。

 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ
にほんブログ村

 

 

 

 

スポンサーリンク
おすすめの記事