![人の心理を巧み操る最強のサイコパス。前代未聞の完全犯罪は成功するのか?「悪の教典・下巻」貴志祐介](https://kyoukara-nani-yomu.com/wp-content/uploads/2019/11/black-and-white-1283234_1920-e1572761783959.jpg)
僅か1時間の間におきた
サイコパス蓮実聖司VS生徒40人の
攻防戦はいかに・・・
悪の教典・下巻。
![](https://kyoukara-nani-yomu.com/wp-content/uploads/2019/08/img062-e1566010009861.jpg)
なんか読んでて面白い。
アメリカ国土追放はさすがに笑うよ。
本と作家の情報etc・・
作家・貴志 祐介(きし ゆうすけ)
大阪府出身 1959年生まれ。
幼いころから読書に親しみ、中学生時代から
ミステリやSFを読み始める。
1日で7冊読んだこともあったという。
大学4年生のころに投稿をはじめた。
大学卒業後、朝日生命保険に入社した当初は小説を
書くのを断念していたが、数年後に意欲が芽生えて
執筆を再開している。
鈴木光司『リング』を読み、
「ホラーというのは、ミステリの文脈でまったく
新しいものが書ける」と気づいたという。
1986年に第12回ハヤカワ・SFコンテストに
「岸祐介」名義で応募した。
後の『新世界より』の原点となる短編
「凍った嘴」が佳作入選する。
人間の欲望や狂気が呼び起こす恐怖を描いた
ホラー作品を発表する一方、『青の炎』では青春ミステリーを、
『硝子のハンマー』にはじまる
防犯探偵・榎本シリーズでは本格ミステリー。
『新世界より』ではSFを発表し、幅広いジャンルを手掛けている。
『引用:Wikipedia』
監督は三池崇史。
本作と『その夜の侍』『のぼうの城』の3作品での
演技により、山田孝之は
-
第34回ヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞している。
悪の教典・下巻 | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 141件 |
悪の教典・下巻~あらすじ
晨光学院町田高校で不動の人気と
信頼を勝ち取りつつ教師生活を
満喫している蓮実聖司。
しかし、彼の隠された素顔に
わずかながら気付く者たちも現れ
始めた。
前回の修学旅行先で前任であった
高校の教師と偶然再会。
蓮実の態度、表情が急に
不自然になった事に釣井教諭は
蓮実の弱みはそこにあるのではと
勘ぐる。
-
釣井は蓮実聖司について調べ出すが・・・・
また、同じく蓮実聖司に
疑惑の目を向ける生徒達もいた。
-
早水 圭介
-
片桐 怜花
-
夏越 雄一郎
の3人だった。
夏休み前日早水圭介は一人、蓮実の悪行を
暴こうとするが・・・・
何故か、早水圭介は家出という形でその姿を
消してしまった・・・・
しかし、蓮実は付き合っている
担当クラスの生徒安原 美彌に
圭介殺害の疑念を持たれる。
-
そして、彼女を自殺に見せかけ殺してしまった・・・
さらにちょっとした不注意で
永井あゆみに安原 美彌の事を聞かれ
とっさに彼女も無計画に殺してしまった・・・
さらに不味い事に9月の文化祭でクラスの
出し物の準備の為、今日は学校で泊まり込みで
作業中だった。
そんな日に2人の生徒を殺してしまった蓮実は
疑惑の目が自分に向けられるのではと
焦る。
-
蓮実は猟銃を取り出し計画を練りだした・・・
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「木の葉は森に隠せ」
死体を隠すには
死体の山を築くしかない・・・・
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学校に残る人間約40人。
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一人も逃がさず全員殺す。
一人で40人逃がさず殺すその計画とは・・・・
彼の人間心理をついた完璧な計画と作戦は
一体どんなものなのか・・・・
はたして逃げて生き延びる者はいるのか?
それとも蓮実聖司の計画どうり
全員殺されるのか?
-
サイコキラー蓮実聖司VS生徒、他40人
結末はいかに・・・・
悪の教典・下巻~感想
今回、下巻で蓮実が何故、教師に
なったか。
そして彼の頭の良さと回転の速さを改めて
思い知らされます。
そして、アメリカ留学中に起こした
数々の殺戮や過去ついて描かれています。
さらにはアメリカ国土追放されるという
ギャグのような過去をもつ彼の過去も
じっくり味わえます。
頭が良くてスーパーやべー奴というこが
十分伝わる下巻です。
下巻のメインは彼が
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生徒
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宿直教師
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部外者
合わせて約40人を皆殺しにしようとする
のですが早々上手くはいかない。
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頭を使いバリケードを張り籠城する者。
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勇気を出し学校から脱出を図る者。
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とにかく逃げる者、隠れる者。
そして、上巻で序盤早々退学させられた
-
蓼沼 将大 。
ある理由で学校に顔をだしボクシング経験者の彼は
殺された仲間のために蓮実と戦おうとするなど
みんな色々考えて抗います。
そんな攻防戦もどうなるかハラハラ
ものでまた楽しめます。
一人でも逃がせば蓮実はアウトですからね。
彼の人間の心理をついた行動が生徒の
足を止める描写はよく考えてあると
思いました。
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殺されると分かって覚悟する生徒
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あがく生徒
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それでも蓮実聖司を信じる馬鹿な生徒
さまざまな人間模様が見えて最後まで
飽きさせません。
これまで共にすごした生徒たちを
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なんの躊躇もなく殺す姿勢と描写は
サイコパスそのもので
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生徒一人、一人の心理を良く理解していて
彼らの心に隙を作り入り込み殺す。
そして、殺す際に英語でことわざを言ったり
余裕たっぷりでシャレている感じが
なぜか面白く、描かれていて
そんな彼に興味をもってしまう。
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サイコキラー(猟奇・快楽殺人者)で
-
サイコパス(共感能力に欠けた精神異常者)
の蓮実聖司だがユーモアたっぷりのその人間性に
ちょいちょい笑ってしまい殺人鬼である彼を許してしまう(笑)
最後まで楽しませてくれるサイコパス、蓮実聖司を描ききった
小説でした。