SFミステリー小説。舞台は近未来。不思議な世界観を見せる百年シリーズ「迷宮百年の睡魔」森博嗣

森博嗣 「100年シリーズ」
人間とアンドロイドの異色の探偵コンビ2作目です。

 

1作目「女王百年密室」続きになります。

ルゥーの一言感想
サイバー的な世界観は最高!
殺人事件、島の謎、主人公の葛藤、女王の謎、国の謎etc・・・
前作、「女王百年密室」同様色々詰め込み過ぎてて
ちょっと頭がついていかなくなるけど
近未来感漂う世界観と雰囲気は最高だよ。
ルゥー

本と作家の情報etc・・

  

 

    作家  森 博嗣

 

1957年 生まれ 

 

     元 名古屋大学助教授
    1957年 生まれ 

 

    愛知県 出身

 

    元 名古屋大学助教授

 

38歳の時『冷たい密室と博士たち』を応募
これが編集部の目に止まり

    次作を要望され 「すべてがFになる」が
    出来上がる。

 

当初 デビュー作は

    『冷たい密室と博士たち』であったが

2作目の 

    「すべてがFになる」のほうがインパクトが

強かった為
デビュー作は「すべてがFになる」になった。

 

以降も大学で
勤務しながらハイペースで作品を発表。

 

2005年 大学を退職。

 

同時期にデビューした京極夏彦とは
交友関係にある。

 

2002年 
PS1ですべてがFになるがアドベンチャーゲーム
「すべてがFになる」がゲーム化。

 

    2008年 押井守監督により

スカイ・クロラが映画化。

 

    2014年「すべてがFになる」がドラマ化

武井咲と綾野剛のダブル主演。

 

S&Mシリーズより5作品を2話完結で放送。

 

2015年「すべてがFになる」が初のテレビアニメ化
全11話。

 

『引用:Wikipedia




  • タイトル 迷宮百年の睡魔
  •  

  • 2005年 5月 発売
  • ページ数  約 581p
  • 迷宮百年の睡魔
    総合評価
    レビュー件数 16件

     

     

    迷宮百年の睡魔~あらすじ

     

    主人公 サエバ・ミチルはかつての
    恋人クジ・アキラが残した
    未完成の取材レポートを見つけた。

     

    彼女が訪れ取材した場所は 

      島国 「イル・サン・ジャック」。

     

    このイル・サン・ジャック内にある
    宮殿モン・ロゼ の取材記録だった。

     

    イル・サン・ジャックという国は
    閉ざされた伝説の城塞都市である。

     

    自首独立を維持し他国との交流もほぼなく
    異国の人間も受け入れることなく
    報道機関の取材も断り続けていた。

     

    そして、大昔一夜にして街の周囲の森が
    海へと変わった不可思議な現象が言い伝えられていた。

     

      城塞都市イル・サン・ジャック。

    なぜ彼女がこのイル・サン・ジャックへ 
    入国できたのか?

     

    この国のシンボルともいえる
    神聖な場所モン・ロゼの取材を
    許されたのか?

     

    宮殿モン・ロゼは

      ここ100年 取材を許されていないはず・・・ 

      

      なのに・・・・

    多くの疑問はあるもののミチルは
    イル・サン・ジャックへの入国許可と
    宮殿モン・ロゼ の取材を断られる
    前提で申し込んでみたのだった。

     

      返事は予想を反して「O・K」・・・

    そして、相棒の

      ウォーカロン(アンドロイド)のロディ

    と共にかつての恋人クジ・アキラの目的を知るために
    イル・サン・ジャックへと入国した。

     

    イル・サン・ジャックでミチルを
    驚かせたのはメグツシュカ・スホは 
    デボウ・スホの母親であったのだ。

     

    ほんの少し前、隔離された都市 
    ルナティック・シティで事件を解決したミチル。

     

    そこの女王であったデボウ・スホの
    母親がイル・サン・ジャックの女王だった。

     

     

    多くの驚き、疑問を抱えながらもかつて
    ここを訪れた恋人クジ・アキラについて
    話を聞き出そうとしたその時、一人の僧侶が
    モン・ロゼ内で首をはねられ首なし死体として
    発見された。

     

    砂絵の真ん中で殺され砂絵は乱れても
    いなければ足跡さえもない・・・・

     

    多くの不明な点と疑惑があると感づいた
    ミチルは事件解明をかって出るのだった。

     

      ルナティック・シティとイル・サン・ジャック 

     

      2つの国の関連性は・・・
      国の王室に隠された秘密とは・・・
      一夜にして起きた島での不可解な現象の正体とは・・・

    そして、殺された僧侶クラウド・ライツは
    いったい何者で何故、殺されたのか・・・

     

     

    迷宮百年の睡魔~感想

     

      1作目「女王百年密室」との

    関連性を臭わせながら謎を深く掘り下げる
    ストーリー展開。

     

    ざっくり言えば中々面白かったです。

     

    森博嗣得意の密室殺人事件が
    起きるわけですが舞台となる島自体にも

      謎があり読んでいる途中でただの

    猟奇殺人では終わらない展開を感じさせる
    物語です。

     

    状況が変わっていく様は興味深かったが、
    主人公の鬱病的な回想シーンが

       かなり重い・・・

    読んでて溜息ばかりでました。

     

    まぁ、主人公の過去があれなんで
    こんなシーンもわかりますが、重い
    自虐的過ぎる・・・

     

    そんな主人公を勇気づけてくれる
    パート―ナーのロディ。

     

    その重さを取り払ってくれるロディの
    台詞が唯一の救いになる。

     

    中盤以降からアクション小説のような
    脱出劇が始まりまさかの展開と
    衝撃的な事実に

      「ハァっ・・・?」 となる。

     

    この殺人事件?にも
    殺害方法やにも無理なく納得できる
    仕上がりでした。

     

    そして、なるほどと思わせる動機でこの
    物語の趣旨がわかります。

     

    終盤でがらりと話がかわる感じがしましたが、
    すべては実験的結果からでた人間の
    この先の進化についてのこと、
    機械と人間の融合の物語です。

     

    近いもので例えると攻殻機動隊。

     

    あれにつながる感じの似たような・・

     

    つまりこの先人類は電脳化するかもを過程した話の中に
    密室殺人や島の謎を取り入れたボリュームたっぷりの
    SFミステリー小説になります。  
     

     



      

     

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