2018年 夏 今年の夏は40度超えるは
台風がやたら来るわ
最悪のゲリラ豪雨ありの
難儀な夏になりました。
そんな、夏に読んだ「ぼくらのサイテーの夏」。
小学6年生、
自分がどんな小学生でどんな夏休みを
送っていたかを思い出させてくれる
そんな1冊でした。
内容の本(小説・物語)でした。
本と作家の情報etc・・
著者 笹生 陽子(さそう ようこ)
1964年 東京生まれ。
慶應義塾大学文学部
人間関係学科
人間科学専攻卒業。
1995年
「ジャンボジェットの飛ぶ街で」が講談社児童文学新人賞佳作となる。
1996年
『ぼくらのサイテーの夏』で第30回日本児童文学者協会新人賞、
第26回児童文芸新人賞を受賞。『引用:Wikipedia』
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タイトル 「ぼくらのサイテーの夏」
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2005年 2月 発売(文庫版)
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ページ数 170p
ぼくらのサイテーの夏 | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 26件 |
(2018年 8月時点でのAmazonでのレビュー評価です。)
ぼくらのサイテーの夏~あらすじ
今年は例年まれにみる猛暑。
朝の朝礼では面白いように人が倒れた。
何もかもが暑くて
サイテーで
サイアクの夏の始まりだった。
終業式の日、
「階段落ちゲーム」をしていて
主人公・桃井君率いるチームは
隣のクラスのチームに負けた。
勝敗を左右したのは謎の転校生、
栗田の活躍だ。
納得いかない桃井は
ラス1の勝負を申し込むが勝負は断られキレて
階段上段からのダイブ・・・・
その代償が前歯1本、左手首の
捻挫となった。
そんな事故が起こり
「階段落ちゲーム」に参加していた者全員に
夏休み期間中プール掃除の罰が下るも
ケガをした桃井の間抜けが悪いと
ブーイングの嵐
そこでまたキレる桃井は一人で
やってやらぁと憤怒する中
一人 あの栗田が手を挙げ
「けが人一人じゃ大変なんで・・・」
こうして
よりにもよって自分を負かした透かし野郎の
あの、
栗田と2人でプール掃除をする羽目に・・・
桃井は栗田を何かと敵視し
プール掃除中なにかと彼と競うも
当の栗田は桃井に爽やかな笑顔を
返すだけだった。
桃井はある日の夜道で栗田とばったり
出会ってしまう。
そこで桃井は
栗田と一緒にいた妹の病気を聞かされる。
そんなことを聞かされて
ますます気まずくなりながら
沈黙はまずいと思い何か話そうとする桃井に
笑顔で気さくに話しかけてくる栗田。
話を合わせているうちに
桃井は栗田への敵視が薄れて
いくのであった・・・・
理由は自分を負かした相手が
自分と同じように家庭崩壊の
危機という境遇の中にいる事に
その中で苦しんで悩んでいることに・・・・
次の日
プール掃除後どちらから誘った声を
かけたわけでもないのに
二人並んで昼ご飯を食べた・・・
サイテーの夏がサイコーに変わる時、それは・・・
「ぼくらのサイテーの夏」~感想
小学生の時こんな雰囲気の
本(児童文学)を読んだなぁと思い
今回、手に取り読んでみました。
タイトルの「ぼくらの」とは誰を指すのか?
「サイテーの夏」、
小学生の夏と言えば
長い長い夏休みそんな期間に一体何が
あったのか?
色々とタイトルから想像させて
いただきました。
そう、
中学生の夏休み明けの時とか
いきなり金髪、茶髪になってたり
ピアスしていたり、
片方眉毛がなかったやつなど
なにかと風貌が様変わりしていた
同級生達を思い出します・・・
さてさて
小学6年生といえば
子供が大人の入り口に立った
ぐらいの微妙な成長具合。
不都合な大人の事情を理解し
分かった風な口をきき自分の
中にしまい込み
自分よがりの意見を
自分の中に置き
「フン、大人なんてっ!!」と
つぶやいて大人ぶる。
まだ、本当の大人の社会を知らないが
彼らにも
きちんと彼らの社会があり考えがあり
人間関係がある。
無邪気な子供とは違う小学6年生、2人の物語。
そんな彼ら2人の物語なのだが
非力ながらも
実にたくましい子供たちの清々しい
お話になっています。
主人公、桃井君は
短期で粗暴な所もあるが友達思いで積極的、
男気があるが
いまいち背伸びしがちな男の子。
これに対し
桃井君が敵視する、
ちょっと大人びた雰囲気を持つ寡黙な栗田君。
この2人が
いかにして友情を育んでいくの
かが見ものでした。
最初は罰のプール掃除で顔を合わせる
2人の挨拶は
「オウ・・」「おう。」の一言のみ。
後は無言のプール掃除・・・
それがやがて一言二言ふえ
お互いの思ってたことを笑い
ながらぶちまける場面、
お互いが抱える家庭の事情を知って
励ましあったりと将来を話し
合ったりと・・・・
ほんとに自然に
自然に2人の距離・関係が縮まっていく
過程が良く
自分の小学生時代どうだっただろうかと
ふと思い出した。
小学5年生の時クラス替えがあり
4年生の頃の友達たちとは別クラスになり
一人、ポツンとなってしまい不安を抱えたが
しょーもないきっかけで1人友達ができて
2人3人と友達ができ
小学5年、6年の2年間を
過ごした奴らを思い出しましたね。
奴らと友達になった何かしらの
きっかけはあったけど
忘れて思い出せないが
なんか自然に関係ができてしまった・・・
そういや
友達ってこんな感じでできたっけと
思わせる本でもありました。
ラストの中学生になり
他県へ引っ越してしまった栗田と
あのプールで久々に出会うところなど
友達の仲にも
特に波長が合うやつがいたりしますので
久々のそんな友達に会う感覚が僕には
よくわかります。
たったひと月半の夏休みの間に
桃井君のサイテーの夏は
栗田君との出会いと
お互いの暗い人生を変え
少しホントの大人に近づいた物語に
人間の成長を侮るなと思わせた1冊に感銘です。
最後に本の冒頭を読んで
昔は30度で十分猛暑だったんだぁと
しみじみと痛感した。
描いてみたの動画を
あげています。
良かったら見に来てください。
記事にもしていますので
良かったら見てください。