S&Mシリーズ第五作目になります。
今回は岐阜県恵那市で起きた事件です。
全てがFになる、笑わない数学者と
S&Mシリーズ内では良い作品でした。
S&Mシリーズ、結構微妙なトリックが
多いですよね・・・
えっそんなのあり、みたいな。
そんな中感心するほど良い仕掛けでした。
ニヤッとなるまさかの
人物がでてくるよ。
なにより今回はやる気の犀川先生の
活躍がみれるのでファンには
ちょっとうれしい1冊です。
本と作家の情報etc・・
作家 森 博嗣(もりひろし)
1957年 生まれ
愛知県 出身
元 名古屋大学助教授
38歳の時『冷たい密室と博士たち』を応募
これが編集部の目に止まり
次作を要望され 「すべてがFになる」が
出来上がる。
当初 デビュー作は
『冷たい密室と博士たち』であったが
2作目の「すべてがFになる」のほうがインパクトが
強かった為
デビュー作は「すべてがFになる」になった。
以降も大学で
勤務しながらハイペースで作品を発表。
2005年 大学を退職。
同時期にデビューした京極夏彦とは
交友関係にある。
2002年
PS1ですべてがFになるがアドベンチャーゲーム
すべてがFになる ゲーム化
2008年 押井守監督により
スカイ・クロラが
映画化
2014年 ドラマ化
武井咲と綾野剛のダブル主演
S&Mシリーズより5作品2話完結で放送。
2015年 すべてがFになる が初のテレビアニメ化
全11話。『引用:Wikipedia』
タイトル:「封印再度」
2000年 3月発売
ページ数 約 560
封印再度 | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 39件 |
「封印再度」~あらすじ
久々に再会した儀同世津子から
ある興味深い不可思議な話を
聞いた西之園萌絵。
その不可思議な話とは鍵の入った壺
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「天地の 瓢(こひょう)」
鍵の掛かった箱
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「無我の匣 」
この鍵の掛かった箱(無我の匣 )の鍵が
壺(天地の 瓢(こひょう))に入っているという
鍵を取り出そうにも壺の入り口がせまく
どう考えても普通には取り出せないのだった。
萌絵は1つの質問を投げかけた鍵は元々外に
あったのか中にあったのか・・・?
それに対し儀同は50年前壺のもち主である
香山風采は息子・香山林水の前で
鍵と壺(天地の 瓢(こひょう))
鍵箱(無我の匣 )を見せたと語った。
そして、風采は鍵箱(無我の匣 )の鍵を
壺(天地の 瓢(こひょう))の中に入れておく
鍵箱(無我の匣 )を開けたくば鍵を
壺より取り出し開けよ。
しかし、決して壺を割って開けてはならない。
そう言い残し数日後自室の鍵の掛かった部屋で
風采は自殺したと・・・・
-
世津子「・・・終わり・・」
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萌絵「‥へ― 」
一通りの話を聞いた萌絵はさっそく
犀川創平や友人たちとその壺と風采の
謎の自殺について仮説をたて
意見を交わすのだった・・・・
そして50年後12月25日
香山風采の息子香山林水が自宅から
4キロ離れた河原で刺殺体として
発見される・・・
事情聴取の為、香山家の家族に
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妻 香山 フミ
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娘 香山 マリモ
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息子 香山 多可志
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多可志の妻 綾緒
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多可志夫妻の息子 祐介
彼らに話を聞くも辻褄が合わない事だらけで
あった上に娘香山マリモが現場近くで
24日に事故を起こした。
さらに不可思議なのは香山林水はその日
自宅の仕事部屋で刺され河原で
刺殺体として発見されたのだった。
事件は進展しないまままたも
迷宮入り寸前・・・・
やっとのことで重い腰を上げた犀川創平は
この謎をどうひも解くのか。
封印再度~感想
久々に「すべてがFになる」以来の
活躍ぶりを見せる犀川創平でした。
さすがの一言。
壺のトリックは素晴らしくこれまでの
微妙なトリックにうんざりだったが今作は
なるほどと感心しました。
動機が微妙なのが引っかかるが
森博嗣ならではの愛嬌という事で
スルーです。
そんな微妙な感じも
癖になるが森先生の作品です(笑)
なにより注目すべきは儀同世津子の住む
マンションのお隣さん何気なく今作に
出てきたが・・・・
このシリーズを読み進めていけばさらに
ビックリすること間違いなしっ!!
そして、儀同世津子母親への何気ない言動は
Vシリーズを読んで納得します。
みたいな感じですね。
今回のお話は結構、重要人物が何気に
登場したりさらに先のシリーズに繋がる
関係性や人物の掘り下げなど
シリーズ(V、四季、Gシリーズ)を
読み進めて後々ニヤリとする箇所が多々ある
かなと思いました。
S&M、V、四季、Gシリーズ
読めば読むほど 過去の伏線回収が
面白い森作品。
トリックそっいのけで登場人物の
過去や関係性、細かい伏線回収が気になる
シリーズです。
興味が出た方はぜひ「全てがFになる」から
読み進めてほしい。
シリーズです。