心安らぐ癒す1冊、読後は心がキューっと切なくなってしまう春に読みたい1冊 「春になったら苺を摘みに」

 
著者梨木香歩さんが第二の故郷とも
いえる英国での半年間の滞在の中彼女が
ふれあい関わった多くの人々との価値観の違い
や文化の違い。

 

そこから受けた心のズレや歪み、愛や理解しあう
素晴らしさをみせるリアルな人間模様を
描いた作品でした。

 

20年後の今と20年前の交友記を交差させながら
彼女体験談が語られる1冊です。

 

 

ルゥーの一言感想
凄く癒される1冊
ポカポカ陽気の春に読みたい1冊だよ!
春に読んだらこの気持ちがわかってもらえる。
ルゥー

本と作家の情報etc・・

 

    作家 ・ 梨木 香歩

鹿児島出身 1959年生まれ

 

日本の
児童文学作家、エッセイ、絵本作家 小説家である。

 

カヌーの愛好家でもある。
『引用:Wikipedia』

 
 

  • タイトル  「春になったら莓を摘みに」
  • 2006年発売
  • ページ数 247ページ
  •  

    春になったら莓を摘みに
    総合評価
    レビュー件数 22件

    2018年 6月時点でのAmazonでのレビュー評価です



           

    春に読みたい1冊 「春になったら苺を摘みに」~あらすじ~

     

    英国に半年間滞在することになった。

     

    20年前学生時代お世話になった
    ロンドンの
    真北に位置する町
    S・ワーデンに住むウェスト夫人を
    尋ねることに・・・・

    20年・・・・
    親しかった人たちとも疎遠になりつつあり
    亡くなった人
    連絡が取れなくなった人・・・

    そんなことを考えつつウェスト夫人の元へ。
     
     
     
     
     

    ジョーのこと

    14年前 親友になった女性 ジョー。
    犯罪を犯した彼氏と消えた彼女は今・・・・
     
     
     
     

    「王様になったアダ」

    プライド高きナイジェリアファミリー
     
    厳格な父親アダ 白人を徹底して嫌う娘ローラ
    英国の学校に通わせるために
    ウェスト夫人の下宿屋に住むことになったローラ・・・

     
     
    ローラの人種差別の徹底ぶりにウェスト夫人は・・・
     
     
     
     
     

    「ボヴァリー夫人」

    始めての「核反対デモ」に参加
    S・ワーデンに女優ハイディが引っ越してきた。
     
    しかし、ラジオ番組でトンデモナイことを発言
    いっきに
    S・ワーデンの住民を敵に回した彼女・・・・
     
    ウェスト夫人の名案で彼女は救われるのだが・・・
     
     
    その一部始終を見届けた梨木香歩は・・・

     
     
     
     

    「子ども部屋」

    レイト・ディストリアのグラスミアでハイキング、
    その途中 ふと神はと考える。
    ウェスト夫人はクエーカーだ。
     
    クエーカーについて考える梨木香歩・・・

     

    クエーカーとは・・・?
    教会に集まるキリスト教徒とは違い
    それぞれが時、場所を選ばず自由に
    神を感じ瞑想する宗教。

     
     

    「それぞれの戦争」

    偶然、新大阪列車内で居合わせたタニー・小林なる老人。
      
     
    彼が語るアメリカの強制収容所うけた
    酷い仕打ち、
    解放され日本人として日本に来たが・・・・
      
    彼が語る己自身の戦争の終結とは。




    「夜行列車」

    ぶこつな英国の車掌さん。
     
    チケットをみせるも
    頑として間違った部屋を案内する車掌に
    梨木香歩が怒る。
     
    謝罪とはなにか。
     
     
    相手の痛みを知るとは
    他者とは
    人種的偏見を
    モンゴメリの生い立ちを交えながら語る。

     

     
     

    「クリスマス」

    ニューヨークでクリスマス。
    ニューヨークに興味なしの梨木香歩。
     
    ウェスト夫人がクリスマスを理由に
    彼女を
    ニューヨークへ無理やり連れ出す。
     
     
    なぜ? 
    そこまでしてニューヨークに拘るのか?

     
     
     
     
     

    「トロントのリス」

    分かりあう事と
    分かってあげられないことへの差。
     
    梨木香歩が出会った
    ウェスト夫人
    トロントに住むモシェとネハマ夫妻。
     
     
    なぜ、
    あなたは達はそこまで献身的になれるの?

     

    「最近のウェスト夫人の手紙」

    ウェスト夫人と梨木香歩
    お互いの近況報告。

     
     
     
     

    「5年後に・・・」

     
    日本で
    また暮らし始めた梨木香歩の元に
    ウェスト夫人の下宿にいたエマニュエルが日本へ。
     
    エマニュエルのさりげない 一言に・・・
     
     
    梨木香歩は
    長年の友人は油断らない と思い。

     

    そして・・・

    心安らぐ癒す1冊「春になったら苺を摘みに」~感想~

     
     

      すごく親しみやすくやすらぎを与えてくれる、

    そして読後、清々しさと哀しさが入り混じった
    不思議な気持ちを呼び起こす本でした。

     

    読後にとても不思議な余韻に浸れる本でした。

     

    時の流れの中で色々変わってしまったかつての
    友人たちの今や懐かしい思い出話に花が咲き楽しく
    話す様子や著者のかつて知り合った人々の現在・・・・

     

      良いように変わった人のいれば悪いように変わった人もいる。

     

     

    そして著者・梨木香歩さん自身の今・・・

     

     

      彼女が留学先の英国で20年前経験し見聞きし感じた多くのカルチャーショック。

     

     

     

    彼女の交友記・体験談による懐かしい過去
    の思い出に浸りながらも楽しい思い出ばかりで
    はなく

      色々なことが重なり、出会い変わってしまう友人

    知り合いたち彼ら彼女らが昔とは違い
    変わってしまった現在。

     

     

      様変わりする時の流れを感じつつ

    そこで得た モノ、自分が一体何のか、

      その答えと生き方、決心が強く綴ってありました。

     

     

    「春になったら苺を摘みに」最後の1文

     

  • 「世界は相変わらず迷走を続け、そして、わたしもその中にいる」
  • 彼女の体験談をどことなく共感できてしまう
    部分もあり最後のこの1文が何かとても
    哀しいけど力強いメッッセージに感じました。

     

     

     

    10項目に分けられたエッセイ(体験談)は

      寂しくなるのようなものもあれば笑ってしまう モノもあり

    宗教・人種の違い 人種差別 日本では
    縁遠い話ばかり。

     

      さらに20年前はただの一般人だったのに今は小さな国の王様に・・・

     

      なんて話もあり

    10項目の中にタイトル「子ども部屋」では著者が
    レイク・ディストリクトにある

      グラスミアのグレンソーン・クエーカーセンターに泊まり

    ハイキングを楽しむシーンがあり、
    レイク・ディストリクトが気になり
    グーグルマップでちょっと覗いてみました。

     

     

     

    豊かな自然囲まれた小さな町 グラスミア。

     

    そこにあるグレンソーン・クエーカーの
    ゲストハウスそんな画像が出てきました。
     

     
    そこに宿泊した人たちの口コミを見ながらちょっと
    行った気分になりつつ雰囲気を楽しんでみました。

     

      行ってみたいですね・・・・
      ハイキングコースは羊や山羊の糞ばかりだそうですけど・・・・

     
    羊や山羊の糞を踏まないように必死に足場を
    確認しつつ歩くもめんどくさくなり

      「もう、いいやっ!!」と気にせず歩こうとするも

    反射的に避ける。

     

    そんな、彼女にちょっと親近感わきました。

     

     

     

    ルゥー
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    良かったら見に来てね。
      

     

     

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