いきなりあり得ない状況から始まる物語。
普通のサラリーマンの
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彼が何故こんな事に
彼も気づいていない何かがあるのか?
実にミステリアスなストーリーで映画の方も気になる1冊です。
読んでる方もパニックに!
だから先が気になる気になる面白ミステリーだ。
本と作家の情報etc・・
作家・司城 志郎(つかさき しろう)
1950年 生まれ 愛知県出身。
名古屋大学文学部卒業。
放送作家などを経て小説家に。
1983年矢作俊彦との共著作品「暗闇にノーサイド」で、
第10回角川小説賞、
1994年「ひとつぶの砂で砂漠を語れ」により、
第3回開高健賞奨励賞、
1998年「ゲノム・ハザード」で、第15回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞。
タイトル・「ゲノム ハザード」
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発売日 1998年 4月(単行本)
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ページ数・約295ページ
2014年1月24日に
「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」の題名で
映画化もされました。
ゲノムハザード | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 7件 |
(2018年 8月時点でのAmazonでのレビュー評価です。)
ゲノムハザード~あらすじ
その夜は特別な夜だった結婚して初めて
2人で祝う誕生日。
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「繁ちゃんの好きなラザニア、
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マッシュルームサラダ作って
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ケーキを買って、ワインを冷やしておくね」
玄関先で彼女はそう言い私は
会社にでかけた・・・
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今夜は早く帰宅するつもりだった。
しかし、そんな時に限って面倒な
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クライアントに捕まりその日の帰宅は
11時を回ってしまった。
きっと美由紀はご機嫌ななめかもしれない。
そう思いならがうちに帰ると
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テーブルの下で
うつ伏せに倒れている彼女を見つけた。
目は吊り上がり、
表情はムンクの叫びのように歪み
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妻は死んでいた・・・
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「・・・美由紀・・・」
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その矢先電話が鳴った。
出ると妻・美由紀からだった。
「繁ちゃんの好きな物いっぱい作って待ってたら
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ママから電話があって、いまママの所なの・・・
今日は遅いから実家に泊まって明日、朝帰るね」
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放心状態になり頭が真っ白だった・・
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・・・ありえないこんな事が・・・
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今のは確かに妻の声・・・
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だが・・・妻は・・・
インターホーンが鳴る。
こんな状況で都合よく何故か刑事2人が来客・・・
刑事の前ですべてを話すつもりが
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肝心の妻の死体は消えていた・・・
そして、また電話がなる。
出ると見知らぬ男が
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「その2人は刑事じゃない逃げろ」と・・・
妻の死体を見つけたその時に妻からの電話・・
偽の刑事2人・・・
消えた妻の死体・・・
そして電話の謎の男・・・
偽刑事2人をだし抜き混乱のまま私は逃げた・・・
ゲノム ハザード~感想
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主人公が何故、こんな羽目にからの逃走劇から始まり
いきなりぶっこまれる多くの謎。
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死んだ妻・美由紀から電話。
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都合よく現れた偽刑事2人。
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それを電話越しから見抜いた謎の男。
この序盤からたたみかける展開の物語への
引き込み方は唖然となった。
自分の過去を思い出し友人、知人をあてに
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事件の真相へと迫る主人公の必死さ
もはや自分が誰なのかも分からなくなってくる恐怖。
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果たして自分は誰なのか、この世界は一体?
こんな恐怖が感じられる本でした。
そして多くの謎を残した序盤の伏線回収も
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ばっちりで犯人、事件の経緯まで無理なく
解き明かして行く展開は見事。
若干終盤もたついた感じはありましたが
最後まで楽しめるミステリーでした。
300ページと短いページ数ながら
中身はかなり濃い物語緊張感と面白さを
両立させたストーリーでした。