桜子准教授の考察 シリーズ 2作目ですが
1作目から読むと面白さが倍だと思います。
桜子の冷ややかな突っ込みと学生たちの身も蓋もない言動が
笑わしてくれます。
是非シリーズ化してほしい!
本と作家の情報etc・・
作家・望月 諒子(もちづき りょうこ)
1959年生まれ 愛媛県 出身
銀行勤務を経て、学習塾を経営。
2001年、『神の手』を電子出版で刊行しデビュー。
デビュー作「神の手」が
予想を上回る売り上げをみせ電子書籍から
文庫本として書店へと並ぶようになりました。
2010年、ゴッホの「医師ガシェの肖像」を題材にした美術ミステリー
『大絵画展』で
第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。『引用:Wikipedia』
鱈目講師の恋と呪殺。 | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 3件 |
鱈目講師の恋と呪殺。桜子准教授の考察 ~あらすじ
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桃沢 桜子 42歳
順風満帆の人生をおうかしつつも
万年男日照りの独身女。
足りないものは男だけ・・・
立志舘大学文学研究科准教授である。
前回、大学内で起きた殺人事件と都市伝説事件も
風化する中あらたに話題に上がったのが
大学周辺 敷地内に描かれた
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「呪 殺」のいたずら書き
さらにその話題が消えかかる頃、大学校門前に
腹を裂かれた猫の死体が吊り下げられており
大学内に不穏な空気を漂わせた。
桃沢ラボの学生達も呪殺 猫の死体で盛り上がっていた。
しかし、桜子はそんな事よりも重大なことに
気づいてしまった。
自分を慕うかわいい妹分「鱈目小雪」が恋をしたのだ!!
週に3回かかってくるいたずら電話を間違い電話と
思うほどの天然だが勤勉で生真面目な女の子だ。
そんな彼女が恋をした相手が今年春より来た特任講師
平泉英磨。
前任の大学を女性問題でクビになり学内でも
そのモテようは火を見るよりも明らか
すでにファンクラブまでできている始末。
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そんな女ったらしに・・・・
そんな矢先立志舘大学の女子学生が校門前でめった
刺しの刺殺体で発見された。
しかも、その女子学生は平泉英磨と恋人どうしで
あったとかなかったとかうわさがある。
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呪殺に 猫の腹裂き死体
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今度は 人のめった刺しの刺殺体・・・
すべて平泉英磨が赴任してきたときから起きた
事件ばかり平泉英磨の研究は地形と地理学だが本質は
実際に秘境とされる現地に赴き原住民たちの文化・宗教・儀式を
その身で体感し分析する事だった。
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儀式めいた一連の事件に女子学生とのうわさ・・・
桃沢ラボ一同は疑いの目を平泉に向けるが・・・
鱈目講師の恋と呪殺。桜子准教授の考察~感想
序盤の伏線回収が脱帽もので面白いです。
前回の事件でやらかした太田君も
今回もやらかしてしまいますが
前回よりもさらに斜め上をいく面白さがあり
彼の暴走劇が事件収集へつながるのも見事。
前作よりもかなり読みやすくなっており
面白さに拍車がかかっている今作
キャラもきっちり際立っていて
各キャラクターの性格、物語上の立ち位置、役割
、考察が楽しく各々の見せ場がある。
大田君の被害妄想爆発の突進劇は笑わせて
もらいまいした。
大学内における「ぼっち」や大学内における
スクールカーストなどひっそり社会問題を取り上げつつ
物語に絡ませるその辺も見どころだと思います。
あっと驚くほどのミステリーではないが
安定した物語に 各キャラクターの魅力を
十分に生かした2作目は1作目を超える面白さがありました。
第3 第4弾と是非シリーズ化してほしい。
最後に和田望の下ネタ「くぱぁ」発言は
一番衝撃的でした(・_・;)・・・