僅か1時間の間におきた
サイコパス蓮実聖司VS生徒40人の
攻防戦はいかに・・・
悪の教典・下巻。
なんか読んでて面白い。
アメリカ国土追放はさすがに笑うよ。
本と作家の情報etc・・
作家・貴志 祐介(きし ゆうすけ)
大阪府出身 1959年生まれ。
幼いころから読書に親しみ、中学生時代から
ミステリやSFを読み始める。
1日で7冊読んだこともあったという。
大学4年生のころに投稿をはじめた。
大学卒業後、朝日生命保険に入社した当初は小説を
書くのを断念していたが、数年後に意欲が芽生えて
執筆を再開している。
鈴木光司『リング』を読み、
「ホラーというのは、ミステリの文脈でまったく
新しいものが書ける」と気づいたという。
1986年に第12回ハヤカワ・SFコンテストに
「岸祐介」名義で応募した。
後の『新世界より』の原点となる短編
「凍った嘴」が佳作入選する。
人間の欲望や狂気が呼び起こす恐怖を描いた
ホラー作品を発表する一方、『青の炎』では青春ミステリーを、
『硝子のハンマー』にはじまる
防犯探偵・榎本シリーズでは本格ミステリー。
『新世界より』ではSFを発表し、幅広いジャンルを手掛けている。
『引用:Wikipedia』
監督は三池崇史。
本作と『その夜の侍』『のぼうの城』の3作品での
演技により、山田孝之は
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第34回ヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞している。
悪の教典・下巻 | |||
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総合評価 |
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レビュー件数 | 141件 |
悪の教典・下巻~あらすじ
晨光学院町田高校で不動の人気と
信頼を勝ち取りつつ教師生活を
満喫している蓮実聖司。
しかし、彼の隠された素顔に
わずかながら気付く者たちも現れ
始めた。
前回の修学旅行先で前任であった
高校の教師と偶然再会。
蓮実の態度、表情が急に
不自然になった事に釣井教諭は
蓮実の弱みはそこにあるのではと
勘ぐる。
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釣井は蓮実聖司について調べ出すが・・・・
また、同じく蓮実聖司に
疑惑の目を向ける生徒達もいた。
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早水 圭介
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片桐 怜花
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夏越 雄一郎
の3人だった。
夏休み前日早水圭介は一人、蓮実の悪行を
暴こうとするが・・・・
何故か、早水圭介は家出という形でその姿を
消してしまった・・・・
しかし、蓮実は付き合っている
担当クラスの生徒安原 美彌に
圭介殺害の疑念を持たれる。
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そして、彼女を自殺に見せかけ殺してしまった・・・
さらにちょっとした不注意で
永井あゆみに安原 美彌の事を聞かれ
とっさに彼女も無計画に殺してしまった・・・
さらに不味い事に9月の文化祭でクラスの
出し物の準備の為、今日は学校で泊まり込みで
作業中だった。
そんな日に2人の生徒を殺してしまった蓮実は
疑惑の目が自分に向けられるのではと
焦る。
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蓮実は猟銃を取り出し計画を練りだした・・・
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「木の葉は森に隠せ」
死体を隠すには
死体の山を築くしかない・・・・
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学校に残る人間約40人。
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一人も逃がさず全員殺す。
一人で40人逃がさず殺すその計画とは・・・・
彼の人間心理をついた完璧な計画と作戦は
一体どんなものなのか・・・・
はたして逃げて生き延びる者はいるのか?
それとも蓮実聖司の計画どうり
全員殺されるのか?
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サイコキラー蓮実聖司VS生徒、他40人
結末はいかに・・・・
悪の教典・下巻~感想
今回、下巻で蓮実が何故、教師に
なったか。
そして彼の頭の良さと回転の速さを改めて
思い知らされます。
そして、アメリカ留学中に起こした
数々の殺戮や過去ついて描かれています。
さらにはアメリカ国土追放されるという
ギャグのような過去をもつ彼の過去も
じっくり味わえます。
頭が良くてスーパーやべー奴というこが
十分伝わる下巻です。
下巻のメインは彼が
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生徒
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宿直教師
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部外者
合わせて約40人を皆殺しにしようとする
のですが早々上手くはいかない。
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頭を使いバリケードを張り籠城する者。
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勇気を出し学校から脱出を図る者。
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とにかく逃げる者、隠れる者。
そして、上巻で序盤早々退学させられた
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蓼沼 将大 。
ある理由で学校に顔をだしボクシング経験者の彼は
殺された仲間のために蓮実と戦おうとするなど
みんな色々考えて抗います。
そんな攻防戦もどうなるかハラハラ
ものでまた楽しめます。
一人でも逃がせば蓮実はアウトですからね。
彼の人間の心理をついた行動が生徒の
足を止める描写はよく考えてあると
思いました。
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殺されると分かって覚悟する生徒
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あがく生徒
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それでも蓮実聖司を信じる馬鹿な生徒
さまざまな人間模様が見えて最後まで
飽きさせません。
これまで共にすごした生徒たちを
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なんの躊躇もなく殺す姿勢と描写は
サイコパスそのもので
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生徒一人、一人の心理を良く理解していて
彼らの心に隙を作り入り込み殺す。
そして、殺す際に英語でことわざを言ったり
余裕たっぷりでシャレている感じが
なぜか面白く、描かれていて
そんな彼に興味をもってしまう。
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サイコキラー(猟奇・快楽殺人者)で
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サイコパス(共感能力に欠けた精神異常者)
の蓮実聖司だがユーモアたっぷりのその人間性に
ちょいちょい笑ってしまい殺人鬼である彼を許してしまう(笑)
最後まで楽しませてくれるサイコパス、蓮実聖司を描ききった
小説でした。